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月刊小野寺工務店【Monthly Onodera】

「ひと味違う小野寺工務店の基礎づくり」と「O様邸の小屋裏エアコン」と「真夏の上棟でへとへと」の巻/2025年9月号

Date:2025年9月30日 |

建物の基礎全体を断熱材でしっかり包み込む、小野寺工務店ならではの「基礎断熱」を、T様邸の工事を例に紹介します。さらに、O様邸の小屋裏エアコンの仕組みにもぜひ注目してください。
 

目次
1.西東京市・I様邸(鳥さん部屋と円形洗面室のある家)
2.三鷹市・O様邸(家族全員の個室がある注文住宅)
3.小金井市・T様邸(回遊動線の注文住宅)
4.調布市・深大寺そば八起(続・店舗リフォーム)

 
 

◎西東京市・I様邸(鳥さん部屋と円形洗面室のある家)
 
先日、カメラマンさんと一緒に I 様邸の完成写真を撮影してきました。建物の写真は来月号でたっぷり紹介する予定ですので、今回は外構まわりのちょっとした工夫を紹介します。
 
下の写真は、I 様邸のお庭に設置したシャワー付きの外水栓です。「排水用のパンがない?そのまま地面に流すの?」と思われた方、ご安心ください。ピンクの玉砂利の下に、きちんと排水溝と排水パネルを施工しています。外構をすっきり見せるためのひと工夫です。

 

鎖樋(くさりとい)の下も同じように、玉砂利で排水溝を隠しています。

 

玉砂利を取り除くと、このように排水パネルが姿を現します。

 
 
 
◎三鷹市・O様邸(家族全員の個室がある注文住宅)
 
最初にお知らせです。
10月18日(土)、19日(日)の両日、O様邸の完成見学会を予約制で開催いたします。見学ご希望の方はこちらからご予約ください
 
下の写真は、O様からのご依頼で、2階の洗面スペースの背面に汚れ防止のキッチンパネルを貼る鈴川大工です。今回は、彼が施工したO様邸のおもしろい仕掛けを3つ紹介します。

 

まずは脱衣室に設けた洗濯物投入口。壁の向こう側がランドリールームになっていて、脱いだ服を壁の向こうの衣類かごにポイッと入れられるようになっています。鈴川大工にとっては朝飯前の仕事です。

 

2つ目は、ところどころ蹴込み板(けこみいた)のない階段です(下の写真)。O様邸は敷地形状と理想の間取りプランとのせめぎ合いの中で、玄関ホールに窓のない設計になっています。そんな中、玄関ホールに少しでも自然光を取り入れようということで出てきたのが、階段スペースから光を取り入れるアイデアです。

 

階段の下にもぐり込んで撮った写真です。黄色矢印が、上の写真の開口部です。そこから上2段分の蹴込み板を省いています。

 

玄関ホールから撮影した写真。蹴込み板を省いた階段の開口部から、いいかんじに光が射し込んできています。光の角度によって、季節や時間がわかるかもしれません。

ちなみに全部の蹴込み板を省くスケルトン階段にしなかったのは、階段下の一部をパントリーにするためです。パントリーにはあまり直射日光を入れたくないですし、ホコリも気になりますものね。

 

3つ目は、天井に取り付けた小屋裏エアコン用の木製ルーバーです(写真の黄色矢印)。O様邸では、小屋裏に取り付けた1台のエアコンで家全体を冷やす計画を立てていて、そのため2階の天井に全部で9カ所、小屋裏エアコン用の吹き出し口を設けています。

 

小屋裏から見た木製のルーバー。こういうのをたくさん作って、取り付けています。

 

小屋裏の様子。2つある小型のスピーカーのようなものは、エアコンの冷気を小屋裏全体に行き渡らせるためのファンの台座です。エアコンからの距離によって、冷え方に差が出ないように取り付けています。

 

手前は吹き抜けに取り付けたもうひとつのルーバー。奥は主寝室に取り付けたルーバー。ここから小屋裏に溜まった冷たい冷気がゆっくり落ちてきます。

 

以上、鈴川大工の仕事紹介でした。最後に一枚、外壁工事の写真を載せておきます(これは鈴川大工ではなく、左官屋さんのお仕事です)。
 
先月、付加断熱(外断熱)工事の様子を書きましたが、工事は順調に進み、外壁仕上げ材のガルデの施工が進んでいます。写真右側は二度塗りを終えた状態。左側はその上から仕上げの塗りを施した状態です。仕上げの際に骨材を混ぜて塗るので、ザラザラした細かな陰影のある風合いに仕上がります。
※骨材を入れる入れないはお客様の好みです。入れないとツルッとした仕上がりになります。

 
 
 
◎小金井市・T様邸(回遊動線の注文住宅)
 
基礎工事が始まりました。今回は小野寺工務店ならではの、他とはひと味違う「本格派の基礎断熱」について、T様邸の工事を例にとって紹介したいと思います。
 
まずは基礎全体を囲うように、断熱材で壁を作ります。この断熱材は「パフォームガード」といって、あらかじめシロアリ対策用の防蟻剤を混ぜ込んで成型された、基礎用の断熱材です。

 

次に、断熱材で作った囲みの中に砂を敷き詰めていきます。底面を平らにするのが、この砂の役割です。

 

平らに均した砂の上に、断熱材をすき間なく敷き詰め、さらに気密テープで断熱材の継ぎ目をしっかり塞いでおきます。これで断熱材の「箱」ができあがりました。見たかんじは、水を抜いたプールみたいですね。このプールみたいな断熱材の箱の中に、基礎を作っていきます。

 

配筋を組んでいきます。ところどころ配筋が密になっている部分は地中梁です(基礎梁ともいいます)。地中梁の位置や強度は、許容応力度計算(構造計算)によって算出しています。許容応力度計算を行うことによって、地震や台風に強い頑丈な家ができあがります。

 

断熱材の箱の中に、配筋を組み終えました。このあと、コンクリートの打設を行います。基礎全体を断熱材で包み込むこの工法を「基礎断熱工法」といいます(写真に写っている男性は第三者検査機関/JIOの検査員の方です。配筋検査実施中です)。

 

ちなみに、基礎断熱工法にはいくつかのやり方があります。
 
1) 先に基礎を作って、その内側に、あとから断熱材を入れる簡易な方法
2) あらかじめ基礎の外側に断熱材を入れるが、基礎の下には断熱材を入れない“そこそこ”な方法
3) 基礎の外側にも下側にも断熱材を入れる、本格的でもっとも断熱性能の高い方法
 
小野寺工務店では3)の工法を採用しています。どの方法も一般的な(基礎断熱を採用していない)住宅より断熱性能は高いですが、3)はその中でも特に高く、住み心地のいい家ができます。
 
コンクリートの打設が始まりました。最近は女性の現場監督や職人さんを見かけることも増えてきました(写真の女性は、生コンを運ぶミキサー車の運転手さんです)。

 

基礎ができあがりました。矢印の白い部分が断熱材のパフォームガードです。建物の基礎が断熱材で覆われているのがよくわかると思います。このあと、専用の板金とモルタル塗装で、断熱材の表面をしっかり保護していきます。


 
少し基礎断熱の話から逸れますが、できあがった基礎の矢印の部分が少し複雑な形状になっています。さて、なぜでしょうか?

ヒント・・・ここは玄関になる部分です。

 

答えは、O様からのリクエストで、玄関の上がり框(かまち)の下に靴を収納するスペースを作るので、そのために、基礎を少し廊下側に凹ませているのです。
小野寺工務店では、「この壁にニッチを作りたい」「ここに棚がほしい」といったお客様のリクエストには、工事が始まってからでもできるだけ対応しています。ただし、こういった基礎の形状に影響するものなどは、後からでは対応が難しい場合があります。造作のアイデアは後回しにせず、できるだけ早めに相談いただくのがオススメです。

 

基礎づくりのお話はここまでです。最後に、上棟の様子を写真で紹介して、O様邸レポートを締めたいと思います。
 
上棟の日は、晴天に恵まれました。

 

お昼ごはんの様子です。なんだかみんな疲れているように見えませんか?今回はお盆の時期ということもあり、少数精鋭のスタッフによる上棟となったのですが、想定をはるかに超える暑さにやられて、午前中だけでみんなへとへとになってしまったのです。
夏真っ盛りの上棟は避けたいところですが、やはりお客様の家づくりが最優先。なかなか思い通りにはいかないのが現実です。

 

体力と気力を振り絞って、無事に上棟完了。暑さの中、頑張ってくれた大工、職人、スタッフ一同に心から感謝です。

 
 
 
◎調布市・深大寺そば八起(続・店舗リフォーム
 
7月にはすっかり完成していた八起さんの店舗リフォーム。完成写真を撮り忘れていたので、先日あらためて撮影に行ってきました。
 
まずは正面からの写真です。手前側は6年前に大改修工事をしたところで、今回工事をしたのは後ろ側(黄色の矢印部分)。竹が元気に伸びていて、建物の様子が少し見えにくいですね。

 

場所を移動して撮影したのがこちら。今回施工した「下見板張り」の外壁をなんとか撮ることができました。風情のある仕上がりで、とてもいい雰囲気になったと思います。

 

今回の工事で一番の難所だったのが、腰葺き屋根に一文字軒瓦を組み合わせた屋根工事です。なんとか写真に残したいと思い、深大寺の参道の方に上がって撮影しました。遠くてよくわからないですが、精一杯努力したということで、良しとしましょう。

 

 

(続く)

 

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