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月刊小野寺工務店【Monthly Onodera】

Date:2021年6月24日 |

今月は、世田谷区M様邸と調布市MK様邸で施工した付加断熱(外断熱)工事の様子を詳しくレポートしていきます。また、おすすめアイテム紹介コーナーでは、壁紙の手軽さと左官壁の質感を両立させた天然素材の内装材「フェザーフィール」を紹介します。

目次
1.世田谷区・M様邸(住宅密集地に建つ坪庭のある家)
2.調布市・MK様邸(吹き抜けのある注文住宅)
3.調布市・MM様邸(陽当たり重視の注文住宅)
4.おすすめアイテム紹介のコーナー(7)/フェザーフィール

 

◎世田谷区・M様邸(住宅密集地に建つ坪庭のある家)

先月、アップルゲートのセルロースファイバーを使用した断熱工事の様子を紹介したM様邸。今月は建物の外側に施工する付加断熱(外断熱)工事の様子を紹介していきます。

付加断熱(外断熱)の施工は、まず外壁の耐震ボード(ダイライトMS)の上から「ゴールドコート」という防水・透湿塗膜材を塗るところから始まります。ゴールドコートは、塗る前はペンキのようなドロッとした粘り気のある液体ですが、乾くと伸縮性のあるゴムのような素材に変わり、強力な防水性能と気密性能を発揮してくれます。

下の写真は、耐震ボードの繋ぎ目に貼ったジョイントテープの上からゴールドコートを塗布しているところです。黄色い塗料がゴールドコートです。耐震ボードの繋ぎ目は隙間ができやすい場所なので、まずはここから念入りに塗っていきます。


 

窓枠の周囲も隙間のできやすい場所ですので、同じように念入りにゴールドコートを塗っていきます。


 

その後は、家全体にゴールドコートを塗装していきます。下の写真のホワイトボードに一度塗りと記載していますが、ゴールドコートは二度塗りを行います。


 

ゴールドコートは決められた厚みで塗装しなければ十分な効果がでません。そこでウェットフィルムゲージという計測器を使用して厚みを測ります。下の写真の六角形のギザギザの道具がウェットフィルムゲージです。ギザギザ部分をグイっと塗膜層に押し込み、溝の深さでマイクロメートル単位の厚みを測ります。塗装の厚みが規格通りの数値であれば、作業完了となります。


 

次に、ゴールドコートの上から、「EPSボード」という付加断熱(外断熱)用の断熱材を貼っていきます。写真の白いボードがEPSボードです。EPSボードは、南極の昭和基地にも使われている超高性能な断熱材です。


 

下の写真で黒く汚れて見えるのは、ベースコートというEPSボード専用の接着剤です。ベースコートを使って、EPSボードをパズルのように家の外周全体に隙間なく貼り付けていきます。

 

M様邸の付加断熱(外断熱)工事のレポートはここまでです。続きは来月号で紹介したいと思います。さて、付加断熱(外断熱)工事と同時進行で、家の中では大工工事が進んでいます。ここからはM様邸の屋内大工工事の様子を簡単に紹介しておきます。

まずは玄関です。M様のご主人から上り框(あがりかまち)に座って靴を履きたい、というご要望があり、実際に板を積み上げて、ご主人にぴったりの靴の履きやすい高さを調べたところ、40センチの高さがベストの高さでした。とはいえ上がり框の高さを40センチにすると、今度は玄関の上り下りが大変になるので、解決策として、上り框に一段ステップを作ることにしました。下の写真が、そのステップです。これで、靴が履きやすく、かつ上り下りも楽な上り框ができあがると思います。


 

造作家具の施工も進んでいます。下の写真はリビングのテレビボードです。床面との間に22センチほどのスペースが空いています。ルンバなど、自走式掃除機をスッキリ収納することができます。


 

M様邸には床下エアコンを設置するのですが、下の写真は、床下エアコン用のガラリ(通気口)です。床下を暖めた空気が、このガラリから上がってきます。最近よく使われる樹脂製のガラリではなく、床の材質と同じオークのガラリを使用しています。


 

 

◎調布市・MK様邸(吹き抜けのある注文住宅)

前回上棟の様子を紹介した調布市のMK様邸。工事は順調に進んでいます。

下の写真は、防蟻剤(ボラケア)を指定の高さまで塗りました、という写真です。お客様の安心と、施工管理の観点から、このような作業中の写真はたくさん撮るようにしています。
補足ですが、ボラケアはホウ酸塩を使用した防蟻剤で、人間やペットにとっては、まったく無害です。また正確には表面に塗るのではなく、木材に浸透させます。浸透させることで長期間水没させないかぎり半永久的に効果が持続します。


 

MK様邸でも付加断熱(外断熱)の工事を行いました。世田谷区のM様邸と同じように耐震ボードの繋ぎ目やサッシ周辺から念入りにゴールドコートを塗布していきます。


 

ゴールドコートの塗装が終わりました。この後、断熱材のEPSボードを貼っていきます。


 

下の写真は、MK様邸で実施した「電気打ち合わせ」の様子です。電気打ち合わせというのは、上棟後、ある程度大工工事が進んだ段階で行う、照明・スイッチ・コンセントの位置や数を現地で確認するミーティングのことです。


 

下の写真の、上の方を見てください。照明器具を取り付ける場所に、シーリングソケットの絵を書いた緑の養生テープを貼っています。照明の位置は、建ててから「もう少しこっちにずらせばよかった…」と後悔することの多いポイントなので、できるだけ正確に位置が把握できるよう工夫しています。
ちなみに小野寺工務店では、照明器具の位置だけではなく、スイッチ、コンセント、テレビドアホンのモニターなどの場所にも紙やテープを貼っておくようにしています。これらも建ててから後悔することの多いポイントです。


 

上の写真については、もうひとつ注目してほしい箇所があります。写真のちょうど真ん中あたりにエアコンぐらいの大きさの段ボールが置いてあるのが、わかりますでしょうか?実はこれ、天井裏のエアコンの設置場所を示しています。MK様邸は、夏は天井裏に設置したエアコンで家全体を冷やし、冬は床下エアコンで家全体を暖めるという、天井+床下エアコンの家なのです。MK様邸は(MK様邸に限らず小野寺工務店の建てる家は)、極めて高い断熱・気密性能を実現しているので、最低限のエアコンで、家全体を快適な温度に保つことができるのです。

 

[おまけの写真]
MK様邸の基礎に開けた床下エアコン用の通風口。建物の基礎にはメンテナンス用の人通口があり、その人通口だけでも床下の空気は十分に流れるのですが、床下エアコンの効き目をより良くするために、基礎を補強した上で、このような通風口を開けています。(基礎の床面にコンクリートの小片が散らばっていますが、これらは後日きれいに掃除します。ご安心を!)


 

 

◎調布市・MM様邸(陽当たり重視の注文住宅)

調布市のMM様邸の家づくりがようやく始まりました。下の写真は、MM様邸の敷地です。いっしょに土地探しをしていた時は、まわりに1軒も家がなかったのですが、いつの間にやら、周りは家だらけになっていました。


 

工事を始める前の「おまかせお清め式」の様子です。最近は地鎮祭をされないお客様が増えてきました。地鎮祭を行わないときは、このようなお清め式は簡単ではありますが、行うようにしています。


 

基礎工事の第一段階。まずは根切りです。根切りは基礎を作るために、地面を掘り下げる作業のことです。


 

そのあと防湿シートを敷き詰めます。


 

防湿シートを抑え込むように捨てコンクリートを丁寧に流し込んでいきます。


 

捨てコンクリートが乾いたら型枠を設置し、型枠の内側に「パフォームガード」という防蟻剤入りの基礎用断熱材を並べていきます。


 

側面に並べ終わったら、底面に敷き詰めていきます。建物の基礎は、このパフォームガードの内側に作っていくことになります。建物の基礎を下からも外側からもすっぽり断熱材で包み込み基礎断熱(基礎下断熱)が、小野寺工務店の高断熱住宅のひみつです。


 

 

おすすめアイテム紹介のコーナー(7)/フェザーフィール

今回ご紹介するアイテムは、ドイツのクライデツァイト社製の「フェザーフィール」という漆喰塗料(漆喰壁紙という言い方もされます)です。

フェザーフィールは、天然大理石を主成分にした塗料で、一般的な壁紙(ビニールクロス)と同じ要領で、壁下地にコバウというドイツ製の厚紙(和紙のようなもの)を貼り、その上から刷毛やローラーで塗るタイプの内装材です。

漆喰や珪藻土を使った左官仕上げの壁が理想なんだけれど、コストをもう少し下げたいという場合に最適な内装材です。また、左官壁は多少ぼってりした雰囲気になりますが、フェザーフィールはシャープな印象に仕上がります。さらに、漆喰なので、調湿機能があり、家の中の空気がしっとりした印象になります。コスト面などで漆喰や珪藻土の壁をあきらめていた方には、是非検討していただきたいアイテムです。

[当社フェザーフィール施工例 西東京市T様邸]



 

(続く)

 

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